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霊烏路車輌製造 工場日記

模型製作とか実車観察、電気・電子工作、音楽作りなんかについて備忘録代わりに書いていきます。よろしくお願いします。

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京急600形6021編成を作る

どうも、いおんぐりっどです。
7月の新作ラッシュもいよいよこちらが3本目でラストとなります。

というわけで600形です。いつも通りGM製品からの加工ですが、実はこれ町田の某所で超激安で売られていたため急きょ購入したものだったりします。
お値段なんと税抜15000円!通常GM完成品は30000円近くするのでとても有意義な買い物でした。早速各車紹介から参りましょう!

デハ602-1号車(M1c)
海側

山側

浦賀方の制御電動車です。主回路関係一式を装備し、隣のM2とユニットを組みます。6021編成は足回りを三菱製の電装品で固めているため、M1系に関してはGMの床下をほとんどそのまま使うことができます。

デハ602-2号車(M2)
海側

山側

浦賀方ユニットの中間電動車です。こちらは補助電源装置と空気圧縮機を装備しています。M2系に関しては、海側のSIV変圧器および三菱/東洋で共通な蓄電池周りでGMの完成品床下パーツをそのまま使用することができますが、海側の圧力検出装置(PEA)が小型のものになっているためこれだけは近似形状のパーツを使っています。

サハ602-3号車(Tu)
海側

山側

編成中に2両存在する中間付随車のうち浦賀方の車になります。空気圧縮機のみを装備しているために非常にすっきりとした床下機器配置になっています。

サハ602-4号車(Ts)
海側

山側

同じく中間付随車の品川方の車になります。ちょうどM2系から空気圧縮機周りを取り払ったような機器配置になっています。余談ですが、600形1~3次車では1500形1700番台の機器構成を踏襲したため、補助電源と空気圧縮機は2両に1台の割合で設置されています。そのため中間付随車も1ユニットのように見えますね。

デハ602-5号車(M1')
海側

山側

中間ユニットのM1系です。集電装置を2基搭載しています。床下機器配置はM1cと大きくは変わりませんが、海側の元空気ダメ気圧スイッチ(MRPS)の場所に整流器(REC)が艤装されていたり、山側のブレーキ演算装置(BCB)がブレーキ指令器(BA)を内蔵しない小型のものになっていたりと細かいところで違いがあります。また、M1cでフィルタリアクトルのさらに山側に設置されていた電流計分流器(ASH)も中間ユニットのため省略されています。

デハ602-6号車(M2')
海側

山側

M1'とユニットを組むM2系です。M2と基本的に同じ機器配置ですが、山側の調圧器(GV)が省略されている点が異なります。

デハ602-7号車(M1)
海側

山側

品川方ユニットのM1系です。BCBやRECはM1'と同様ですが、こちらは先頭ユニットのためASHを装備します。機器配置として異なる点はそれくらいでしょうか…

デハ602-8号車(M2c)
海側

山側

品川方ユニットの制御電動車です。M2系で制御車のため、海側のPEAがブレーキ指令器(BA)を内蔵し大型の筐体になっているほか、山側にはGVも装備されています。また、海側品川寄り台車脇に行先表示設定器が吊ってあります。実はGM完成品のM2系床下は先頭車仕様で作られているため、機器の並べ替えだけを考えればM2cが一番作りやすいのかも知れません。

各車紹介は以上です。今回カメラの都合で少し写真が歪んでしまってましたね、見にくくて申し訳ないです。

 さて、それではいつも通りこだわりポイントを見ていきましょう!

まず台車です。6021編成は1次車に属しますが、この1次車の台車が曲者で、ブレーキシリンダと干渉する部分を除いて軸ダンパが軸箱よりも手前に飛び出ています。

これを再現するべく、まず元の製品の軸ダンパを削除し、

エバーグリーンのプラ棒(121番・0.5*0.75㎜)で台座を新しく植えます。そしてさらに218番のφ0.5㎜丸棒でダンパ本体を作り直すと1枚目の写真のようになります。これをM系は1両4か所、T車は1両8か所で合計40か所施工したのでなかなかしんどかったです…

ちなみにT台車だとこんな感じになります。T台車はユニットブレーキとなっているためブレーキシリンダの削除と引き棒の切除も同時に行いました。すっきりした見た目がgoodですね!


続いてVVVFインバータ装置とフィルタリアクトルなどですが、こちらは先述の通りGM完成品用のパーツをそのまま使っています。しかしながら奥行が物足りなく感じたためプラ板を用いて箱を作り、立体的に仕上げています。また、VVVFの吊り金具の部分もプラ材で再現することで「吊ってる感」を出してみました。


空気圧縮機周りはコンプレッサの吐出口から伸びる配管を薄く削いで貼りつけることで見た目をシャープにしたほか、アフタークーラは3Dプリントの自作品を取り付けています。


そして三菱の電装品で固めた600といったらこれ、NC-FAT75A型SIV装置です。こちらは近似形状の完成品パーツが存在しないため自作の3Dプリント品を使っています。SIV接触器のアーク流しもしっかり主張してていい感じです。

600形の床下は2100以降の車と比べてもだいぶメカメカしさが残っているのコック類を白で色差ししてアクセントにしてみました。グレーだけの床下機器に彩が添えられたかと思います(どっちも無彩色ですが…)。


屋根上はいつも通り配管色差しをしています。いつか2段配管を引けるようになりたいものです…

あと車体ですが、いつも通りアイボリーから全塗装しています。マスキングシートは窓枠用も含め以前紹介したカッティングプロッタで切り出しています。

 いつも通りな感じで仕上げてみましたがやはり台車が一番しんどかったです。もう一本6011編成を作りたいかと訊かれたら半年くらいは遠慮しておくと答えるでしょう()

 模型店の鉄道模型取り扱い終了に伴うセールで、思わぬ形での出会いとなったGMの600形。購入当初は加工計画が全く定まっておらず積んでしまうのではないかと内心恐怖していましたが、購入から2か月程度でパパッと仕上げることができてよかったです。


 6021編成制作を決めた後のある日、仕事に疲れて何気なく手持ちの株主優待券で三崎口まで行ったら帰りの電車に6021編成がやってきました。なんとなくそんな予感はしたので1本待ってみたら予感が現実のものとなってびっくりしたのを覚えています。どうやら6021編成は自分にとって不思議な縁のある車みたいですね…


それではまた次の記事でお会いしましょう!ばいにょん!!
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プロフィール

HN:
いおんぐりっど
性別:
女性
自己紹介:
京急/鉄道模型/床下機器/電気・電子工作/音楽アレンジ作り/同人活動
サークル:霊烏路車輌製造 主宰
Twitter:@kyukon_tech

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